著名な偽造品対策団体である国際模倣対策連合(IACC)は、中国の電子商取引最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)の会員資格を取り消した。世界的なブランドの間では、アリババの偽造品対策の真剣さに疑念が広がっている。
IACCの理事会は会員企業250社宛ての13日付の書簡で、「会員が提起した懸念を考慮して」、4月にアリババの加盟を承認した際に新設したカテゴリーの運用を停止したと明らかにした。この書簡はウォール・ストリート・ジャーナルが閲覧した。
米高級ファッションブランドのマイケル・コースとグッチ・アメリカは、アリババがIACCに加盟した後に脱退した。ブランド各社は、アリババは長年にわたって数々の偽造品対策を打ち出しているものの、同社の通販サイトには今もなお偽造品がはびこっていると不満を訴えている。
元IACC理事長で米カードーゾ・ロースクール教授のバーバラ・コルスン氏はアリババの会員資格取り消しについて「賢明な決定だが、会員の反発を受けてからようやく決めたのは残念だ」と述べた。
アリババの広報担当者は、IACCの会員であるかどうかにかかわらず、「複雑な」偽造品問題の解決に向けて今後も各ブランドおよび各国政府と「建設的な」協力を続ける予定だと語った。
ブランド各社は、IACCがアリババの加盟承認前に会員に相談しなかったことなどを挙げて、IACCの運営体制にも疑問を呈している。IACC理事会は13日付の書簡で、ボブ・バルキエシ代表には「全幅の信頼を置いており、全面的に支持している」と述べた。
一方で、第三者企業にIACCの内部統制のチェックとその改善方法の提言を依頼する考えを示した。
中国の電子商取引最大手のアリババが著名な偽造品対策団体である国際模倣対策連合から会員資格を取消されました。アリババやその子会社のタオバオで、数多くの模倣品が取引されていることは、よく知られているので、当然の措置と思われます。